食う

　昔の話ですが11NJの時、うちの隊のサイトを訪れたよそのリーダーが食材が全然余っていないのに驚いたことがあります。　山のようにあった食パンなど配給された食材を残らずたいらげた上に、試供品で配っていたチキンラーメンまで最終日のジャンボリー鍋にぶち込んで食べてしまいました。（ジャンボリー鍋ですけど、「余った食材を使って隊独自の鍋にしよう。」って、レトルトばかりで何を鍋に放り込めばいいんですか？）
　しっかり食べていたので、スカウト達は最後まで元気いっぱいでした。　帰路のバスを炎天下で長時間待たされている間も走り回って遊んでいました。（うちの隊のバスが大阪では最後に会場を離れました）

　真夏のキャンプでは食欲がなくなりがちです。その原因の大部分をしめるのが水分の取り方であると思います。
　11NJでは、ジャンボリー会場内でリーダーが必死になって氷を買いに走っているのを見かけましたが、これは健康の管理から考えると逆効果なのでは。。。
　よーく冷えた麦茶は確かにおいしくてスカウトたちに好評ですが、のどごしがいいのでついつい必要以上に飲んでしまいます。　汗をかいて水分を失ったならば脱水症状などの危険を考えて、その都度適量の水分を補給しなければいけません。　しかし、体が必要とする以上の水分を取ると胃液をうすめてしまいモリモリと食べられません。　さらに胃液の酸が弱まるということは菌への抵抗力も弱くなります。

　もっと気をつけたいのはジュースです。　おやつとして気分転換に飲むのならいいのですが、水分の補給としてガブ飲みするのはおすすめできません。　甘くて口当たりがいいのと、甘みが口の中に残ってもっと飲みたくなるので、どんどん飲み過ぎてしまいます。　また、糖分が多いので満腹感を覚えてしまい食欲がなくなります。　これは、スポーツドリンクでも同じことです。
　水分を取るなら沸かしてそのまま特に冷やしていない少し熱いぐらいのお茶がベターです。　これならまず飲み過ぎることはありません。　緑茶なら後味すっきりでさらに効果的かも。

　根本的な問題としては食事をおいしく作ることです。（当たり前すぎますが。。。）　ただし、キャンプの生活に合わせて味付けに工夫をしましょう。　つまり、しっかりと仕事をして体を動かしていれば、普段よりも味付けを濃いめにしてみます。　汗をかいたなら塩分補給のため塩味を強くし、疲れ気味なら甘味を強くします。　食欲がわかないようならスパイスを上手に使ってみましょう。　ダシをしっかりと利かせるのも大切です。　濃いめの味にすると主食のご飯をたくさん食べられます。　たっぷりと炭水化物をとらなければ体を動かすエネルギーが出てきませんから。

　育ち盛りのスカウト達には３度の食事だけでは足りないかもしれません。　ダラダラとした間食は主食をおいしく食べられなくするので体力の低下につながりますが、適切なタイミングで糖分を補給すると、体を動かす即戦力のエネルギーになります。
　朝起きてすぐ、体がだるくて朝食の準備どころでないときは甘いキャンディでも口に入れてやって下さい。　血糖値が上がり多少はシャッキリとするでしょう。
　午後３時頃にも果物かジュースを与えて下さい。　夕食前になってもテキパキと仕事をこなせるでしょう。